【2019年】リサイクルショップの倒産が急増~在庫買取のプロの見解
リサイクルショップの倒産が急増しています。
帝国データバンクの調べでは、中古家電や日用品などを買取・販売するリサイクルショップの倒産が、2018年度は30件発生しました。
この数字は前年度(15件)の2倍となりました。
●https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190520-00010000-teikokudb-ind
私たちの生活では、既に「リサイクル」や「エコ」と言った環境への意識が定着しています。
3R(リデュース・リユース・リサイクル)に対するニーズの高まりもあり、リユース市場の成長を背景に近年急速に普及したリサイクルショップ。
帝国データバンクの企業データベースでも、リサイクルショップなど中古品小売業の最新期売上高合計は4000億円を突破しています。
それにも関わらず倒産が急増している背景には、従来「店頭買取」をメインとしたリサイクルショップや中古品取扱の事業環境が、フリマアプリの登場をはじめインターネットオークションの普及によって大きく変化しているため、との指摘もあります。
業界自体の売上高は増えているが、閉店が増えている。
倒産しているのは、なんでも買い取るような総合リサイクルです。
逆に、得意分野のあるリサイクル業者は伸びています。
リサイクルショップと在庫処分業者の違い ~メリット・デメリット
リサイクルショップと在庫処分業者の違いを簡単に解説します。
用途によって使い分けをしてみてください。
リサイクルショップ
■メリット
中古でも買取可能
■デメリット
新品商品の買取を依頼すると価格が異常に安い。(これは、店頭で中古も新品も販売するため、新品を新品としての価格で販売することができないため)
商売の特性上、数量が多い商品の買取が難しい
在庫処分業者
■デメリット
中古品の買取が場合によってはNG
■メリット
リサイクル業者に比べて販路が広いため、希望価格が通りやすい。
同じ商品が多くても少なくても買取可能
なぜ総合リサイクルがうまく行っていないのか?
総合リサイクルの低迷の一番の原因は、メルカリに代表されるCtoCフリマアプリの台頭、ネットオークションの普及です。
消費者間で容易に取引ができるため、リサイクルショップを介さずに売買取引が行われるようになりました。
価格もリサイクルショップに持ち込むよりも高額で販売できるケースがあるため、消費者のリサイクルショップ離れをより進める結果となっています。
ショップとしては、商品が個人売買されているため仕入れができない状態になっています。
ですが、得意分野があるリサイクル業者は伸びています。
つまり、消費者が付加価値を認めているリサイクルショップは売上を伸ばしているということになります。
結論としては、『なんでも買い取ります』と謳っていた総合リサイクルは、消費者から見て魅力が無く、自分で取引したほうがいいと思われてしまった。
消費者間でも売買取引が容易になっている現在の外部環境への配慮を怠っていたと言わざるを得ない状況です。
アパレル小売店の廃業時の在庫買取【アパレル2000点】
※2019/4/19更新
大阪のミセス系小売店から在庫買取のご依頼をいただきました。
跡継ぎがいないため廃業されるというお話でした。
廃業時の在庫買取
廃業を決断されたなら、在庫品の処分を計画的に行いましょう。
閉店セールなどで在庫の消化を進め、閉店後は在庫買取業者に依頼してください。
廃棄処分も選択肢の1つですが、なるべくなら少しでも多く在庫を現金化できる方法を選ぶべきです。
在庫買取業者に依頼することで、在庫の一括処分と現金化が可能です。
在庫買取業者を選ぶときのポイント
在庫買取業者も多数存在します。
きちんとした説明が無い、対応が悪い。こういった業者は当然ですがおすすめできません。
時間に余裕があるなら、信頼できる業者を探すべきです。
見積を提示してくれる
買取額の交渉については、口約束は厳禁です。
きちんと見積を提示してくれる業者を選びましょう。
また、見積の料金体系が不鮮明な業者は避けるべきです。
整理系の業者に依頼すると買取部分の見積額が低いため、処分費用が買取部分を超えることが起こります。
見積内容にも注意しましょう。
一括買取に対応してくれる
廃業の場合は在庫を一括買取してくれる業者をおすすめします。
在庫品が残ってしまうと、新たに買取業者や廃棄処分業者を探す必要があります。
在庫処分に手間をかけないためにも、取り扱い商材が多い業者を選びましょう。
店内什器も回収・買取してくれる業者であればなお良いですね。
在庫品の扱いの説明があるか
きちんとした説明がない業者は避けましょう。
ブランド毀損につながるような取扱を行う業者も存在します。
再販売経路についても相談に応じてくれる業者が安心です。
今回のお取引内容
20坪の店内とストック3坪分の在庫量でした。
廃業されるというお話でしたので、店内什器等の引取も同時に行いました。
約2000点のアパレルを単価50円で買い取りさせていただきました。
在庫買取.jpでは、在庫一括買取でのお取引を行っております。
店内什器の引取もしていますので、お気軽にご相談ください。
ネット通販会社の在庫買取
年商9億円のアパレルネットショップ様からの在庫買取事例をご紹介します。
在庫品はアパレル、靴などのレディース商品です。
ネット通販会社の在庫買取理由とは?
ネットショップでは、在庫品を倉庫で管理します。
賃貸で倉庫の契約をして、毎月倉庫家賃を支払っている企業様が多いです。
今回の在庫処分理由はこの営業倉庫の家賃が増えすぎたためです。
年商9億にもなると取扱商品の物量もかなりのものです。
仕入れも決まったロット数がありますし、売上を見越してある程度は余裕のある在庫数で販売に臨みます。
倉庫家賃はもちろん必要経費ですが、在庫品のために経費をかけるのは本末転倒ですね。
定期的に在庫買取、経費の見直しをおすすめします。
在庫買取.jpを選んだ理由
今回、数ある在庫買取業者の中から弊社を選んだ理由を伺いました。
それは在庫の『一括買取』です。
営業倉庫の家賃が膨れ上がっているので、倉庫自体を解約したいと考えていらっしゃいました。
そこで、問題になるのが、在庫品出荷時のピック料です。
営業倉庫のピック料
倉庫からの出荷はALLでする場合、営業倉庫と交渉すればピック料がかからないように作業依頼することができます。
逆にALLではなく何回かに分けて作業依頼をするとピック料を請求されてしまいます。
在庫処分を検討されている方は、倉庫内をALLでピックできるように注意してみてください。
コスト削減が可能です。
一括買取へのこだわり
弊社では、お取引時に在庫品の一括買取を行っています。
ですが、在庫買取業者の中には、全品一括での買取を嫌がる業者があります。
理由としては、高値で販売できる商品以外は欲しくないからです。
在庫買取業を営んでいますので、そういった業者の言い分も理解はできます。
高値で再販できる、人気商品である、そんな商品ばかりを買い取ったほうが利益率は上がるからです。
それでも、弊社が一括買取にこだわる理由は、お取引先様が早く新しい商売に着手して、もっと売上を伸ばしていただきたいからです。
今回の事例
レディースアパレルが38000点、全部で344種類ありました。
1600SKUでした。
買取価格はアパレルが単価250円、靴は単価160円です。
弊社から今回もう一点アドバイスを行いました。
在庫品のサイズ比率に偏りがあったので、仕入れの際に売れにくいサイズを少なめにすることをおすすめしました。
実際、S/M/Lの比率が3:1:1でした。
在庫品の分析から見えることも多くあります。
今回のお客様は営業倉庫を解約されたこともあり、定期的にお取引をいただいております。
ネットショップからの在庫買取~撮影サンプル
今回の依頼主はECサイトです。
アパレル商品のネットショップを運営しているサイトですが、撮影で使用したサンプルの買取をしてもらえないかというお問い合わせでした。
ネットショップでのモデル撮影
ネットショップでも、モデルが商品を着用した画像を使っているサイトが多くあります。
実際にECサイト運営をしている方のお話だと、どんなに良い商品でもサイト訪問者の目に止まらなければ購入には繋がりません。
商品を魅力的に見せるためには商品を綺麗に撮影したり、商品説明を詳細に記述して商品の魅力を消費者に伝える努力が不可欠です。
その中でも、モデルが着用している画像は、消費者の目に止まりやすく自分が着用した場面のイメージがしやすいです。
広告でも人の顔を使うとクリック数が伸びると言われますよね。
モデルやカメラマンを使っての撮影はもちろんコストがかかりますが、商品の売上は目に見えて差が出ます。
ネットショップは実店舗と異なり、24時間365日消費者の目に触れるチャンスがあります。
人気商品になれば、実店舗での販売よりも短期間で売上が伸びる可能性を秘めているところがネットショップの魅力です。
今回の事例
撮影で使用したサンプルが溜まってしまったので在庫買取を検討されていました。
レディースアパレル専門のネットショップ様です。
実際に撮影時に着用した商品であり、ファンデーションがついていたり多少の汚れがあるというお話でした。
ヒアリングの内容から、多少の汚れと伺っていましたので、着用には問題ないだろうとの判断でまず在庫品の取寄を行いました。
弊社で商品の検品をさせていただき、確かに汚れと着用感はあるもののほぼ新品に近い状態でした。
モデル撮影をしているだけあってデザイン的にも受けの良さそうな商品ばかりでしたので、買取のお返事をすぐにしました。
訳あり商品として十分に再販売ができる商品です。
約600点で単価200円で買取させていただきました。
小売店の在庫品~プライベートブランド~
今回の在庫買取の依頼主は全国に複数店舗を展開している小売店様です。
こちらの小売店様は仕入れ商品の他にPB商品(プライベートブランド)があり、そのPB商品を買い取ってくれないかとのご依頼でした。
プライベートブランドとは?
プライベートブランドは、小売店や卸売業者など本来ものづくり(メーカー)を事業としていない業種が商品の企画をして、独自のブランド(商標)で販売する商品を指します。
もともとはメーカーが企画・開発・製造までを一貫して行った商品(ナショナルブランド、NB)が主流でしたが、最近ではPB商品をよく目にしますね。
PB商品で有名なのは西友の『無印良品』や、最近ではセブン&アイの『セブンプレミアム』などでしょうか。
PB商品のメリット
PB商品が定着している現在では、消費者にもPB商品のメリットとして低価格であるという意識が浸透しています。
価格が安いのに満足できる品質であることから、ナショナルブランドと肩を並べて売り場に陳列しています。
PB商品の開発者側の大きなメリットとして、仕入れ商品よりも安く商品仕入れが行えるため販売したときの利益率が高いのです。
NBは消費者への宣伝広告をメーカーが担っています。
小売店の場合、商品を仕入れるときは、メーカーから商品を仕入れます。
まず仕入れたい商品の卸売業者を経由して仕入れを行うため、ここで卸売業者への営業経費が発生します。
そして、商品の流通代金も発生します。
つまり、NB商品は商品の宣伝広告費以外の経費の負担をしなければ商品仕入れを行えないことになります。
一方PBだと、商品製造はメーカーに依頼しますが、商品企画から流通までを小売店が担うことになります。
経費を大幅に減らせるため、低価格で商品の販売が可能になるのです。
また、PBのメリットとしては商品の仕様変更が容易に行なえる点が挙げられます。
小売店はメーカーに比べて、消費者に近い存在です。
自店舗での顧客のニーズを分析し、ニーズに合わせて商品の仕様を柔軟に変更できるのは小売店・消費者ともにメリットがあります。
例えば、店舗の顧客層に単身者や核家族が多く、量が多すぎて余ってしまう場合、PBなら量を減らして低価格のパッケージを行えば商品の売れ行きはよくなります。
PB商品のデメリット
PB商品は売れ残った場合厄介です。
まず、仕入れ商品ではないため、在庫になったからと言って返品はできません。
小売店の場合、自店舗以外の流通経路は持っていないため転売もまずできません。
宣伝広告にお金をかけていない商品のため、商品の知名度は皆無であり、転売するにしても開発経費を賄うことは難しいでしょう。
また、不良品として回収する場合も、小売店が全責任とコストを負うことになります。
小売店のPB商品の在庫買取
在庫品はアパレル商品で約50000点ありました。
自社でPB開発をして売り出した商品ですが、売れ行きが悪く売れ残っていました。
ですが、『いい商品だから売れるはず』と処分もできず、気がつけば在庫過多となりキャッシュフローが悪化したため連絡をいただきました。
小売店様とお話して商品単価100円での買取となりました。
販売規制のご希望はブランド名が出ないようにしてほしいとのご希望でしたので、下げ札と襟ネームのカットをして再販しました。
こちらの小売店様はPB商品は仕入れ商品よりもメリットが大きいとのお考えでPB開発販売は継続して行っていらっしゃいます。
現在では、PB商品が在庫になった場合は早めに処分ができるように定期的に連絡をいただいています。
在庫買取のプロのアドバイス
PB商品は開発者(今回なら在庫買取依頼を出した小売店)の思い入れやこだわりがとても強い商品です。
思い入れが強いため、実際に商品として販売を開始して、商品の売れ行きが悪くても、思い入れの強さから値引きや在庫処分がなかなかできなくて不良在庫化してしまうケースがよくあります。
PB商品は開発者の『こんな商品がほしい!』をカタチにしたものです。
商品への愛情や情熱が強すぎて、売れ行きが悪くても『きっと売れるはず』という思いが空回りしてしまうことがあります。
PB商品のヒット商品ももちろんありますが、売れ行きが悪かった場合は損切りのタイミングを間違えてはいけません。
PB商品であることは、NBと比較して知名度が低く、売れにくいという側面を持っています。
購入者側のメリットは品質に対しての価格の安さぐらいです。
ですが、PB開発者側のメリットも十分期待できます。
この部分を踏まえて、PB商品を取扱されるのをおすすめします。
メンズアパレルメーカーからの在庫品
今回の在庫処分の依頼者はアパレルメーカーです。メンズアパレルを専門に展開されているメーカーです。
メーカーの決算のタイミングで、毎年約1万枚の在庫の案内を頂いています。
決算時期の在庫処分の重要性
ここで、在庫の税務処理について少しご説明します。
税務上、在庫は資産計上されます。在庫を資産計上するとどのような問題が起こるでしょうか?
まず在庫とは、売れ残った商品を指します。経費(材料原価・企画の人件費・制作費)をかけて制作した商品で、販売できず利益を出せなかった商品ですね。通常だと、商品は販売できて初めて利益を生み出します。
この在庫の税務処理は、制作にかかった金額で資産計上となります。資産計上になると、在庫に税金がかかることになります。
つまり、売れ残り商品が資産になり、税金がかかる可能性が出てきます。在庫として管理するなら、保管スペースと在庫管理の人件費も考えられます。在庫商品は会社の資源を減らす存在になってしまいます。
反対に、不良在庫を在庫処分した場合は、売却益から原価を差し引いた金額が損金となります。損金であれば、今年度の利益との相殺もできます。売却益として現金も手に入ります。
利益が出ているのであれば、在庫処分したほうが断然お得というわけです。
詳しくはこちら 在庫と税金のお話
今回の事例
買い取りさせていただいた商品は弊社にて仕分けして販売や、リスト&サンプルでALL一括にて販売消化しています。約10,000点を150万円にて買い取りさせていただきました。
こちらのメーカー様には、決算時期の年に1回ではなく、定期的にお声掛けをさせていただくようにしました。アパレルメーカーなら展示会のサンプルやB品なども処分に困っているはずです。今では定期案件として、年に数回依頼を頂いています。在庫処分にまわさず廃棄していた商品もあったそうで、取扱量も増えました。
在庫買取のプロからのアドバイス
決算時期には、必ず在庫の見直し・処分を検討されるのを推奨しています。
また、決算時期だけでは年に一度の在庫見直しになってしまうので、定期的な見直しのほうがおすすめです。
展示会サンプル・B品なども取り扱っています。お気軽にご相談ください。
OEMの会社からの在庫買取依頼~福袋~
今回はアパレルのOEMの会社からの在庫買取事例です。
商品はレディースのアウターでした。年末商戦の福袋の目玉商品としてOEM会社が製作したものです。中国の工場が納期遅れを起こして、イベント時期に間に合いませんでした。福袋の目玉商品について説明しながら事例をご紹介します。
最近の福袋事情
最近の福袋は、以前と違い単なるセット売りになっています。以前の福袋は、色々な商品が入っていました。中身は何が入っているかわからない。でも、〇〇ブランドの商品が○点入ってこの値段なら、とりあえず買ってみようか。ただ、着れるのは1~2点で、残りは着れたものじゃない。福袋とは名ばかりで、体よく売れ残りの在庫処分をしているイメージでした。
これが消費者に受け入れられなくなったのです。どれだけ安くても、売れ残りの詰め合わせでは消費者は選ばなくなりました。
最近は中身の見える福袋が主流です。アウターはこの商品、インナーはこれ、ボトムスはこれ…といった感じで。セット売りに近いですね。こうなると、福袋に入れる商品もある程度限定されてきます。
そこで、お得感を演出できるように目玉商品を入れ、そこに売れ残りを混ぜて販売するようになりました。全部定価なら5万円の商品が1万円!必ずこの商品が入っています!と銘打って、お得感と同時に納得感を演出しています。そのため、福袋用の目玉商品を別途製作する会社が増えました。
福袋用の目玉商品はOEM生産で
福袋用に目玉商品を開発するとしたら、注意点はどういったところでしょう?
まず魅力的な商品であるべきです。消費者に買いたい!と思わせる商品を作ることが大切です。もうひとつ重要なのは、福袋ですからお得感を感じさせる価格設定でなければなりません。そして最後に、イベント時期に間に合うように納品できるかどうか…ですね。
(今回の事例では、納期遅れを起こしてしまったので、キャンセルになり在庫入りしてしまいましたが)
以上の3点を踏まえると、私はOEM生産を考えます。
OEMのメリットは、製作コストを抑えれる・数量のコントロールがしやすい・納期スケジュールを管理しやすいことです。ブランド側は商品企画のみで仕事を依頼することができます。
今回の事例
年末商戦用の福袋の目玉商品の製作依頼をOEM会社が受けました。商品はレディースのアウターです。中国にある自社工場に発注しました。この商品が納期遅れを起こし、ブランド側からキャンセルが入ります。年末商戦の福袋ですから、商品が間に合わないからやらないという選択はありません。急遽、代わりの商品を探し、他社ブランドのアウターを仕入れて年末商戦は乗り切りました。
海外の工場で制作した商品が納期遅れを起こした場合、日本に入る前ならキャンセルができるのですが、今回は自社工場だったためキャンセルが不可で、遅れて商品が納品されてきました。ブランド側になんとか買い取ってもらえないか交渉しますが、福袋用の商品のため単体での販売はできないと言われ、在庫入りしてしまいます。
ブランドの名前が襟ネームに入っていたため、処理に困り弊社に相談してこられました。何か提案をしてもらえないかというお申し出だったので、サンプルを取り寄せて確認しました。商品は冬物のレディースアウターが2000点です。ブランド名が出ないようにとのご要望でしたので、今回は襟ネームをカットして販売することを提案しました。
冬物のアウターの場合、ネームカットができない場合があります。ダウンや中綿の商品だと、羽や綿が出てしまうのでネームカットができません。幸いこの商品は違ったので、処理は早く終わりました。2000点で90万円の買取でした。
在庫買取のプロのアドバイス
今回のケースは、まずイベント商品の納期遅れを起こしてしまったことが原因です。時期を逃すと売れない商品は、納期遅れを起こさない仕組みを作ることが大切です。
ブランド名が出ないように処理することは可能ですが、商品によってはネームカットができないためコストがかさみます。弊社目線でいうとこの辺はラッキーだったと思います。
福袋もイベント商品にあたるので、時期が決まっている商品は最新の注意を図りましょう。
ECの会社からの在庫買取依頼~コスプレ季節商品~
今回はECの会社からの在庫買取依頼です。
ECとは
ECはエレクトロニック・コマース(electronic commerce)の略称です。日本語に訳すと、電子商取引となります。言い換えると、インターネット上での商取引です。
サービスや物品の売買、契約、決済をインターネット上で行うことを指します。
最近では、インターネット通販やネットショップなどのオンラインショップを表す言葉として使われています。
Amazon、Yahoo!ショッピング、楽天市場などが有名です。言葉の意味としては、ネットバンキングやコンテンツ配信サービス(iTunesなどの音楽配信)も含まれますが、EC=オンラインショップの総称としての使われ方のほうがしっくりきますね。
ECは実店舗販売と比較して、どこからでも24時間365日利用できる利便性があります。
また、売れ筋商品や在庫の分析が容易にできるところも魅力です。
言い換えれば、消費者ニーズをいち早く察知し、魅力的な商品をいかに揃えられるかが売上を左右します。
しかし、商品分析が容易なのは消費者も同じで、価格の比較が簡単にできるので、価格競争が激化してしまうという側面も持ち合わせています。
実店舗での販売と比較しても、消費者ニーズを速く感知すること、価格面での努力が必要と言える市場です。
EC会社の抱えた在庫とは
今回のEC会社はコスプレ商品をメインに扱っています。
在庫買取の依頼品は、ハロウィン・クリスマス・節分などの季節商材でした。
予約販売での売上を見越して、ハロウィン用に商品を3000点発注したそうですが、中国の工場が納期遅れを起こしました。
入荷が遅れてしまい、納品日に間に合わず、もちろん予約はキャンセルです。
売れる時期を逃してしまいました。
また、ハロウィンにサンタのコスプレをするお客様も多いので、サンタの衣装は10月~12月まで売れる商品として毎年多めに発注するようにしていました。
残念ながら、このサンタも納期遅れにより売れ残ることになります。
ハロウィンとサンタをあわせて17000点の在庫を抱えることになりました。
こういった季節商品は時期を逃すと一年間塩漬けです。
在庫品を倉庫に保管して、翌年早めに流通させることで対処するところですが、保管のスペースが用意できませんでした。
加えて、これだけの在庫金額を来年まで持ち越す体力(現金)が無いため、処分することに決めたそうです。
17000点、販売上代2500万円分を374万円にて買い取りしました。
在庫買取のプロのアドバイス
こういった季節商材は、イベントで一番多く使われるものをOEMで作るほうがつぶしがききます。
OEMを活用することで、発注量と納品スケジュールのコントロールが可能になるため、大量在庫と納期遅れのリスクを回避できます。
今回のケースなら、売れる時期が長く発注量の多いサンタの衣装でOEMを検討されるのをお勧めします。
OEMで作る以外にも我々のような在庫買取業者が、今回のように昨年の在庫を持っている可能性があります。
まず、問い合わせてみるのもありかもしれません。
通常の仕入れより安価に商品仕入れが行なえます。
季節商材の中国の納期遅れは死が確定するので、そのあたりも気をつけて発注なさってください。
在庫買取.jpは、お客様の経営のお手伝いをしています。
一般的な在庫処分方法と弊社独自のサービスを組み合わせてお客様の在庫をベストな状態に導きます。
言わば私たちは在庫処分のコンサルタントです。
お客様のお悩みをお気軽にご相談ください。
食品商社からの在庫買取
今回のお客様は食品商社です。
いろいろな商材を扱っていらっしゃいますが、在庫として抱えているのは業務用の冷凍フルーツ原料でした。
今回は非常に難易度の高い案件でした。
商品自体は売り切る自信があったのですが、如何せん時間が無い。
まず、賞味期限が近い商品でした。
商品を保管する冷凍設備を弊社は持っていなかったので、一時保管もできず、すぐに買い取りしてくださる会社を探さなければなりません。
食品の賞味期限
この冷凍フルーツ原料は東ヨーロッパから輸入されています。賞味期限が半年を切るため、在庫処分を検討していました。
食品衛生法上、保存方法の変更(チルドから冷凍とか)や食品加工をしない限りは、最初に定めた賞味期限を過ぎてしまうと食品の廃棄処分が義務付けられています。食品は加工をすると、加工日から加工食品としての賞味期限を新しく設定することになります。冷凍フルーツ原料も賞味期限内に加工をしてしまえば、加工品として新しく賞味期限が設定され、加工品として販売が可能です。
こちらの食品商社では、賞味期限が近づいた商品は、今まですべて廃棄処分をしていたそうです。商社ですから、在庫処分に経費と時間を使うよりは廃棄したほうがコストをかけなくてすむという判断だったそうです。今回、コスト見直しのために廃棄ではなく、在庫処分の見積もり依頼をかけてこられました。
冷凍食材の在庫処分
数量は10トン。販路の規制は無く、小売店への販売もOKでしたので、まず小売店をあたってみました。ですが、業務用の商品のため難色を示され、加えて賞味期限が近いことを理由に立て続けに断られました。
このままでは小売店への販売は難しいと判断し、食品加工会社をあたることにしました。加工食品の原料として使うなら、賞味期限内に売り切ることは可能だろうと読んでいました。
ですが、冷凍の商品は通常の物流倉庫では保存できません。冷凍・冷蔵の設備のある会社にしか売り先が選べないので、ここで非常に難航しました。
設備を持っている会社を1社1社あたっていきましたが、賞味期限が近いこともあり、かなり断られました。
最終的に、ある食品加工会社が興味を示してくれたので助かりました。
冷凍キャンディーの原材料として利用するために買い取りいただけました。
商品自体は品質の良いものだったので、通常の仕入れと比べると原価が破格に安くなるので、喜んでくださいました。
1キロあたり80円で買い取りしました。
お菓子メーカーからの在庫買取依頼
今回の在庫買取事例のお客様はお菓子メーカーです。
お菓子メーカーの在庫
お菓子の在庫といえば、小売店などでは破損品や賞味期限切れなどが想像できます。メーカーでの在庫品なら製作過程の製造ミスや破損を思い浮かべる方が多いかもしれません。運搬中の箱の破損なども考えられます。ですが、お菓子業界ではもっと深刻な在庫を抱えやすい問題があります。背景には、この業界特有の在庫が発生しやすい供給のシステムが関係しています。
今回のお菓子メーカーを悩ませていたのは、『カット残』と呼ばれるものです。
『カット残』とは?
聞きなれない言葉ですが、お菓子業界ならではの風習といえるものです。通常の商取引での売買契約ですと、商品を購入しても、売れ残ったからといって簡単には返品はできません。ましてや代金の返金もお願いしますとなると、仕切り価格での取引には応じないのが普通です。たとえ減額での返金だとしてもなかなか返品を受け付けてもらえないものです。ましてや、賞味期限のある食品なら尚更です。
しかし、お菓子業界では販売店が仕入れた商品が一定期間売れ残った場合、『カット残』として返品を受け付け、購入代金として受け取っていた商品代金も返品分は返金するというシステムが存在します。私も初めて聞いたときは驚きました。通常の売買契約ではありえないことです。
賞味期限内のお菓子が返品されて来るのですが、お菓子の製造メーカーがこの返品されてきたお菓子を他所へ販売できるわけもなく、メーカー内に在庫として溜まっていくそうです。製造メーカーとしても、製造時の製造ミス・規格外品・包装ミスに加えて、このカット残による返品もロスとして考慮して運営しなければなりません。今回の販売店はコンビニエンスストアでしたが、毎回納品後に一定量は『カット残』として返品されていたそうです。
お菓子メーカーの在庫の末路
返品されてきた賞味期限内のお菓子ですが、通常は販売先が無いために100%廃棄の状態でした。返品されてきた商品は賞味期限内とはいえ、通常の販売ルートでは、賞味期限までの到達期間が何割の商品までと契約があるため、販売できません。製造メーカーからすれば、食べられる商品をただただ廃棄処分し続けるのは悲しいことです。
製造コストも考えると頭が痛い問題です。なんとかできないかと相談されましたが、依頼者は大手のお菓子メーカーであり、全国的に販売している商品なので市場価格に影響を与えない形で処分できないかとのことでした。
在庫買取.jpからの提案
今回提案させていただいたのは、この2点です。
提案1)お菓子の食べ放題を行っている飲食店に卸販売
提案2)養護施設などの学校関係での配布するお菓子として卸販売
卸販売を行うことで、市場価格への影響はありません。お菓子メーカーは在庫を一括処分できますし、卸先は高価なため仕入れを避けていた有名メーカーのお菓子を安価で仕入れられると喜んでくれました。市場の価格帯を変化することなく処分ができたというのが、お菓子メーカーにもしっかり理解していただけ、満足してもらえたため定期案件になりました。
お客様の声
定期的にカット残の返品により在庫が増えていました。市場価格への影響を恐れ廃棄処分を繰り返していましたが、今回相談したことにより、定期で在庫買取を依頼することに決めました。