銀行様からの問い合わせ~メーカー在庫の買取【アパレル2万点】
※2020/9/2更新
銀行様から自行の取引先であるアパレルメーカーの在庫買取についてのお問い合わせが入りました。
銀行様から在庫買取業者に問い合わせが入るのはとてもレアなケースです。
問い合わせの経緯
銀行様からのご相談は、融資先のアパレルメーカーが廃業を検討しているため、全保有在庫を一括で買取してもらいたいというお話でした。
倒産ではなく廃業を検討されているということでしたが、廃業前に融資を受けている銀行に連絡が行くのはとてもめずらしいことです。
資金繰りに困っている状態だと、融資先に黙って倒産するケースが圧倒的に多いからです。
なるべく取引先に迷惑をかけないようにきれいに廃業したいという考えで相談をされたそうです。
今回のメーカー様は融資も受けているし、多少の売上減少では事業継続に問題のない状態だったそうです。
ところがコロナウイルスの影響により、春先から販売先店舗の休業や時短営業が始まり、納品のキャンセルが相次いだそうです。
アパレル業界は低迷していますが、今回のように販売店や商業施設が休業する自体はまったくの想定外です。
納品キャンセルされた商品をどこかに売ろうとしても、店舗はどこも休業状態で、売り先が見つかりません。
売上が無いまま在庫だけが増えていく状態だったどうです。
今季の秋冬商品の生産にも取りかかっていたため、夏季になればコロナウイルスの感染拡大が収まるかもしれないと様子を見ていたそうですが、コロナウイルスの勢いは収まる様子がありません。
この状況がいつまで続くか読めないため、廃業することに決めたとのお話でした。
そこで、融資を受けている銀行に相談されたそうです。
アパレルメーカー廃業前の在庫買取
銀行に相談した際に保有商品の在庫処分を勧められ、以前取引があった関係もあり、弊社に問い合わせが入りました。
トータルで在庫数は2万点ほど。
サンプルと在庫リストを拝見し、品番毎で見積りを行いました。
中には今季販売予定の秋冬商材も含まれていました。
今年に入っての納品キャンセルが多かったと伺っていましたが、トレンドに近い商品が多かったです。
一括買取りしても全量を売り切ることが可能だと判断し、すぐにお返事をさせていただきました。
メーカー様のご希望どおり在庫全量を一括現金買取しました。
物流倉庫の契約更新の関係もあったので、早急に商品を弊社の倉庫に移動させ、手続きを完了しました。
買い取った商品は弊社のECサイト、直営小売店のColorsで販売中です。
■アパレル
商品点数:約2万点
平均買取単価:280円
【著者紹介】 大林 洋
株式会社ワールドトレードジャパン代表取締役
大学を卒業後、アパレルネットショップを開店。
7年後、在庫問題に悩まされ、個人事業主として在庫処分業を始める。
2013年株式会社ワールドトレードジャパン設立。
その後年間約200社以上の企業の在庫買取に携わる。