化粧品の店頭戻り品の買取事例
今回の在庫買取のお客様は化粧品メーカー様でした。
ご相談内容は販売店の店頭からの戻り品の化粧品の在庫を買取してほしいというものでした。
化粧品メーカーは、商品を売ってもらうために販売店(今回はドラッグストア)に商品を卸しています。
余裕も考えて多めの数量で販売店にストックしてもらうのが一般的で、この在庫ストックが売れ残った場合や商品の売れ行きが悪い場合はすべて返品されます。
これを店頭からの戻り品と呼びます。
この戻り品は返品と同じ処理になるので、店頭に並べていても商品代金を返金することになります。ですが、一度店頭に並べてしまうと、箱がつぶれたり、汚れてしまったりするので、再度販売するのは難しいです。
まったくの新品ではなくなるので、通常の卸先には卸せません。しかし、返品分の商品代は返金の必要がある。
この戻り品は業界では当たり前のことで、化粧品業界特有の悪しき風習ともいえます。
今回は、この店頭戻り品が徐々に溜まってしまい、なんとか現金化できないかと問い合わせを受けました。在庫数は12000点でした。
弊社から提案させていただいたのは、化粧品テスターも含めての一括買取です。テスターも含めて買取を行うことで、化粧品メーカー様にキャッシュを多く残せます。
それに、化粧品ですから販売時にテスターがあるほうが、より消費者の満足度アップにつながります。
やはり顔や肌に使うものは一度試してから購入したいと思いますよね。
買取後の販売先は、弊社取引先の信頼のおける卸先に提案し、こころよく承諾をいただきました。最終的には、地方でアウトレット品として値引き販売を行い、全量を消化することができました。
今回のケースでいちばん気を使ったのは販売先の選定です。
この化粧品はドラッグストアにも卸していたため、場所によっては正規の値段で販売している販売店の鼻先で、アウトレット価格で販売することになってしまいます。これでは正規の値段での販売が困難になり、メーカー様にも迷惑をかけてしまいます。
最悪の場合は商品・化粧品メーカーのイメージダウンにもつながります。そのため、化粧品メーカー様と販売店の確認を一つ一つ行いました。メーカー様の通常の卸先とバッティングしないように販売店を精査し、選定していきました。
●お客様の声
通常ラインナップ商品でしたので、安価に市場に出回ってしまうとイメージダウンにつながります。ですので、信頼できる買取業者を探していました。
再販売先も一つずつ確認いただき安心できました。また、通常は廃棄していた商品テスターも一緒に買取いただけたのもありがたかったです。
【著者紹介】 大林 洋
株式会社ワールドトレードジャパン代表取締役
大学を卒業後、アパレルネットショップを開店。
7年後、在庫問題に悩まされ、個人事業主として在庫処分業を始める。
2013年株式会社ワールドトレードジャパン設立。
その後年間約200社以上の企業の在庫買取に携わる。