一世を風靡したアパレルブランドの在庫買取
1980年頃から、DCブランド(デザイナーズ&キャラクターズ・ブランド)が流行して、日本でもブランドブームが盛んでしたね。最近は大手ブランドの台頭で、だいぶ下火になってきた印象を持たれている方も多いと思います。何年か前は、このブランドよく雑誌に載っていたね、なんて、取引業者の方とよく話すことがあります。
在庫買取業をしていると、色々な在庫処分のケースに遭遇しますが、今回は日本で一世を風靡したアパレルブランドの在庫買取事例をご紹介します。
数年前までかなり勢いのあったアパレルブランドでしたが、ブームも終わり店舗数も減少している状況でした。そのため、経営方針を転換し、ランニングコストの高い実店舗での営業を廃止、ネットショップのみに絞って展開していくとのことでした。
抱えている不良在庫を一掃したいのですべて買取りして欲しいとのお申し出でしたが、日本国内では展開してほしくないとのご要望でした。
弊社の流通経路に海外市場があることはご存じで、海外限定の販売で何とかなりませんかと。
ネットショップのみの販売経路に絞られているとはいえ、実際に営業されているアパレルブランドですから、日本国内で安価に商品が出回ってしまうと、ブランドイメージの低下につながり、ブランドの希望販売価格での流通を阻害してしまいます。
こういった場合は、もちろん海外展開のみで販売させていただくのですが、今回は一つ気がかりな点がありました。このアパレルブランドの商品は、定価がかなり高い商品だったのです。日本では、高級DCブランドとして認知されているブランドでしたね。
ブランディングがされている日本では高級ブランドとして、高値で取引されている商品ですが、海外市場の販売店・バイヤーから見たら、ただの服でしかありません。海外輸出の場合は、日本でどれだけ高値で取引されている商品でも、ただの服としての価値で販売することになります。
今回のようなケースでは、依頼主が想像している価格よりは安価な販売価格での取引になってしまうことを、依頼主の方にご理解・納得してもらうことが重要です。
まず、この説明に時間をかけて、事情を無事了承していただきました。
在庫リストを送っていただき、海外市場の取引先と相談後、大体の価格を連絡しました。依頼主の方も、不良在庫を一掃するのが今回のいちばんの目的であり、この価格感ならおまかせしますとお返事をいただけたので、海外の取引先へ在庫商品を発送してもらいました。その後、現地で商品を確認後、値付けしました。
420万円で、約16000点の買取でした。
お客様の声
日本国内では販売してほしくなかったので、海外輸出のみに絞って販売してくれる在庫買取業者を探していて、在庫買取.jpをみつけました。販売価格について、丁寧に説明をいただき、納得できました。長年在庫買取業をされているだけあって高橋さんは知識が豊富で、私も勉強になりました。
【著者紹介】 大林 洋
株式会社ワールドトレードジャパン代表取締役
大学を卒業後、アパレルネットショップを開店。
7年後、在庫問題に悩まされ、個人事業主として在庫処分業を始める。
2013年株式会社ワールドトレードジャパン設立。
その後年間約200社以上の企業の在庫買取に携わる。